サマーエンヅを存分に感じてくれブラザー

小学生の頃って、夏休みは永遠の長さに感じられたもので、いくら大学生が2か月も夏休みがあったって、小学生のころのサマーネバーエンズ感はとてつもない。

しかし、8月が終われば、夏は終わる。

ビーチからは、まぶしい水着のガールズやギラギラしたボーイズたちは消えて、沸きに沸いた海の家も閉まっていく。ああ終わる。
ドラえもんでいうと、のび太くんが夏休みの宿題を一発で終わらせる道具をねだるころで、ドラマのビーチボーイズでいうと、マイク真木が波に飲まれて溺れるころ。 それが今。
ああ終わりを感じざるを得ない。

夏の終わりの切なさを噛みしめるのが好き、みたいなことを前に書いたけれど、大体まさに今そんな感じで。ただ、特に例年ほど切ない感じもしない。まあでも悪くない。
そして見事に陽に焼けてない夏休みを過ごした私。

さて、みなさんはどんな夏を過ごしたのでしょうか? と、唐突に聞いてみる。


こないだ平日の昼間に地下鉄に乗ってたら、たぶん中国から来たと思われる旅行中の家族連れがいて、思わず自分の思春期の頃を思い出した。
両親と2人兄弟という我が家と同じ家族構成で、兄弟ともに高校生くらいの印象なのだけど、とにかく2人ともそろって仏頂面で黙ってるし、いかにもツマラなそうにしてるのだ。
お兄ちゃんなんて一心不乱にスマホいじってるし。

ああーわかる、わかるわー。兄弟、お前らの気持ちはわかるよー。
自分の記憶がフラッシュバックする。
思春期差しかかってからの家族旅行って、どうにもこっ恥ずかしい気持ちが出てきちゃうから、
ついついツンツンしてしまいがちな気がする。
原因はきっと、親と出かけることへの恥ずかしさから来る、無駄な自意識。

思春期オーバー・ザ・ワールド! 思春期は今、国境を越えて。
我が家でも兄弟そろってそうだった。旅行一つとってみても、やれ遠すぎるとか、逆に近すぎるとか行き先にケチつけてみたり、行ったら行ったで、手際の悪さとか段取りの間違いを指摘したりと、まあ理由もなく何か色々言った気がする。
でも本当は、旅行を楽しみにしてるし、素直に楽しみたいのだ! ツンデレか!
修学旅行でヤンキーがつまらなそ~うにしてるくせに、奈良でシカ見た瞬間とか、ふとしたタイミングでテンション上がって年相応にハシャぐ、あの感じ。あれを学校でやらずに家庭で実施するのが、非ヤンキー系のリアル反抗期スタイル! めんどくさいな。ちょっとかわいいけど。

少年たちよ、人生の先輩としてひとつ言わせてくれ。
世間は、お前たちが思うほど、お前たちのことを気にしてはいないんだ。もっと素直に楽しんでいいんだぞ! そんな自意識に絡め取られて旅行を満喫できていないとしたなら、もったいない! あと、親御さんが困る! そして夏は終わる、夏は終わるんだ! ジャパンを適度に楽しんでいけよ! 

と、なぜか飯田橋で降りて行った彼らの背中に、心の中でエールを送ったという話。

大人になると、それなりに夏のけだるさや切なさを、舌で転がして嗜んでみたりもするものですが、少年少女の夏は突っ走ってってほしいと思う次第で。

だからあのあと兄弟たちが楽しんで帰ってたらいいな、と思う。


そして夏の終わりに富山から届いた北陸のマイメンDKXO氏のMIXがとても良かった。
このサウンドクラウドで聴けます。
夏の終わりにジャストフィット。畳に寝転がって網戸越しの風感じつつ聴きたい。

そして今日からセプテンバー。

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